2019年4月3日水曜日

最適は矛盾をはらむその2)最適で動くことが出来る人たちも、人の行動は無理矢理は変えられないから・・・

ステラアドラーの勘は

勘:状況を踏まえると
このアクションは
こう演じられるべきが最適
という風におさまっていくもので、

それをやり続けてれば
状況を逸脱せずに、
1アクションは
BEST JUSTIFYされて
おさまるべき場所におさまり
その時、副産物として、
感情もBEST JUSTIFYされている

類稀な美貌まで持つ
天才アクターだった
彼女の演技を元に、

アドラースタジオにて、
クルーマンと彼を慕う
若いアクター達によって
夜な夜な実験を繰り返し、

まず、スクリプトやシナリオの
読み方に昇華する形をとる

SCORING OF  ROLES
って名付けられたそれは
スタニスラフスキーの
 SCORING OF  ROLESの変形で
今でも、本読みの基本方法として、
アメリカ中の演劇学校、演劇科で
教えられてると思う

 


(私がいつも使ってるのは、
 これとちょっと違うけど、基本はこれ)

目の前の台本で 埋めてみようか?

演劇台本 
MIDDLE AGES ACT1 PAGE21
役名:エレノア

相手役
バーニィ
エレノア側からの関係
     幼馴染、おちゃらけてばっかりで
     将来を真面目に考えるのを邪魔する
     一緒にいるのは楽しくて楽だけど
     今は、うんざりして距離を起きたい

      秘密:本当は失えない

INTENTIONー大人になる準備をしたい
MOTIVE ー将来、このままだと、
     負け組になるのがとっても不安
シーンのゴールーバーニーが自分にとって
        今は邪魔なのを納得させる
シーンのメインの邪魔ーバーニーが
           知ってるバーニーと
           違う

 (エレノアがパーティでビリーと踊ってると、
 バーニーが倉庫の様なとこに連れ込む
 ってとこからシーンははじまる)


 ほい最適で埋めたよぉ

細かいでしょ?

こんな細かいのを全部
このスコアの通りに
演じられる人がいるのか?
って?

うん、いるの(私じゃないよ)

プロダクトTYPEっていう人たちだけ、
自分が見つけ出した最適を
完璧に演じられるのよ
それも、私のスコアより
更に細かいやつ演じられてるよ

何故?彼らの特殊才能として、
役として行動しながらも、同時に
アクターとしての脳が
こう動けとシグナルを出して、
筋肉の動きの修正(動きの最適化)
が出来るから、

(これがいわゆるコントロール)


でも、それって残り5タイプは
完璧には出来ないってことなの(きっぱり)

(Product>>Info,Money
  >Place,Time>>Humanの順で出来る
 その理由は様々なので内緒)

だから、演技の先生たちは、
スコアの埋め方を紹介する時に、
こういうアドバイスをくれます

「スコアは埋めないといけないけど、
 現場はどれだけ忘れるかがコツ」

具体的な忘れ方は様々です

人によっては、
マイルストーンとして、
どうしても通らないといけない
ってとこだけ残すのが合います
ハンカチを折りたたむのに
どこかの角だけぴったりと合わせれば、
他は自然にあってるよね
って言える様な人に向いてる

人によっては、
小道具の使用に伴う箇所だけ
リコール出来る様にしておく人もいます
これを抑えておけば、
同じ演技が何度もできてる様に
扱って貰えるから知恵ですよね

人によっては、
モーメントを起こさないといけない箇所と
その後のリズムチェンジに注目して、
そこだけ残す人もいます
これをコントロール出来るのは
魅せるのが美味いマネータイプです

 *モーメント:
相手役と自分の役が心がつながる
(同じ結果をのぞんでる、
 相手に譲ってもらえた、和解、
 相手が気づいてくれた などなど)
という感じがお客さんにまで伝わる箇所
心がつながるというのは、
やっぱり残念だけど、ほんの一瞬なので、
その感情に二人共が酔ってない場合は
次の瞬間には、お互いの役に、
リズムチェンジが必ず起きるよ
例のシナリオなら、ダンスシーンね
       
うん?私?

私はスコアをこんな風に
懇切丁寧に書いた後、
これをシーンごとに、
魔法の一行だけにします
で、現場ではその一行に身を委ね、
後は、リアクションし続けるだけ、
これは多分、HUMANとPLACEにしか
合わない残し方だと思うし、
楽器としての体がザルだと
大失敗する可能性が高すぎるよん 

まぁ、こんな風にざっと見ても
スコアの残し方は千差万別なんですが、

ってことは現実は、

完璧にスコアをトレース出来る
プロダクトタイプでさえ、
現場ではこんな風に様々なタイプが、
相手役になってるわけなのね

しかも、

例えばプロダクトタイプが相手でも、
スコアの読み方は違うかも知れない

ってことは、

相手役は思い描いた最適通りに
動いてはくれない可能性がある
ってことなの

もともとねスコアもう一度見て、
バーニーのセリフや行動に対して
意味って書いてあるでしょ?
これ 相手役バーニーの動きの想像してて、
「推測の行きを出ないこと」
って見える?

その推測の域を出ないことを
便宜上元にして、
エレノアのJUSTIFICATIONを
埋めて行ってるわけよ

自分に与えられた役を掴むために、
便宜上、相手役の動きを想像してる
ってことが抜けると、

推測の域を出ないことは
相手役の演技の仕方を
決めつけることつながるわ

 こうなると、

プロダクトタイプのアクターは
最適の押しつけをするアクター化、
相手役に「こうするべき」を押し付け、
時には、ディレクターにまで意見し、
妥協はしたくないとがなり叫ぶ
現場を荒らす、アクターに変わるか、

(私は越境をしてくるこのタイプには
 「どんな演技してくれてもいいよ
  それに合わせるから」って追い払う
  勿論、烈火のごとく怒るし、
  傷ついてるのはとれるけど、
  私がそこで遠慮すると、
  私が体を貸す役が
  傷つくから、譲れない)

 または、

相手役たちが、
自分の便宜上の想像と違う動きをしてるのに、
あくまで自分の最適スコアを
パーフェクトに演じ続けることで
自分だけDO IN A MOMENTに
なることが出来なくなって
REALTY OF DOINGを失い
浮いた演技を続けることになる
*浮いた演技:現実との接点のない演技

 こうなると、

完璧にトレース出来る利点が、
逆に仇になってるのが心が痛いね

もともと彼らが練習さえすれば
完璧なトレースが出来る
って 機能をさずかってるのは、
実は「想定外が苦手」を補うためで、
相手を無理矢理変えようとしなくて済むため

その事に気づいた彼らは、
シフトするのよ

(余談だけど、「べき」ってね
 想定外が苦手な彼らが、
 もともと自分に「べき」を課すことで
 想定外が起こりすぎるのを、
 防ぐ知恵だし、工夫だったんだよん
 でもね、いつのまにか、
 「べき」を人から押し付けられてる
 自由になれないのが嫌ああああああ
 って勘違いしてるプロダクトタイプ
 増えてるなぁ暴走中だなぁ
 って悲しくなるわ
 逆に、「べき」を巧く利用することで、
 世界との接点を上手く
 コントロール出来てたんだけどね
 こういう勘違いって勿体無い)

スコアを想定外に備えられる様に、
これ起こるかもって可能性で埋め始める

友人に見せて貰ったものだと、

相手役の予想できる行動の、
ネガ極端とポジ極端を書いてあって、
それへの対応演技をグラデュエーションで
5種のJUSTIFICATIONで書いてあったわ

 もともと、コントロールが得意だから
5種のJUSTIFYされたアクションを
完璧に準備をすることが出来るわけでしょ

強みを活かすことで、
想定外は潰してる
自分を活かせてるシフトよね

 ここで気づける?

もう、私の友人は、

最適を準備してるんじゃないのよね
これも準備しておけば適するかもって風に、
可能性を準備することにシフトしてる

ってことに

言い換えると、

「可能性を残す行動」をしてるのよ

そのシフトによってね、

最適ー妥協ー妥協ー妥協ー妥協
って準備すると、

妥協だけはしたくないから、
相手役を変えようとし続け
変わってくれないから疲れる
疲れ果てて犠牲者になった気分になる

って心の流れから、

 シナリオの流れだけ損なわない
適す可能性、適す可能性、適す可能性、
適す可能性、適す可能性
って準備しておけば

相手役の演技に合わせ、
その時、その時に 合うものを選べばいい
相手を変えようなんて、
出来るわけのない無駄な努力しなくていい

って心の流れに

自然に変わってるのよ

人(の行動)は無理矢理
自分の決めたようには、
何人にも変えられない
って事実をのむだけで、
最適に縛られて、
相手役の選択を排除し、
結果として自分も可能性を失い
被害者に自分で自分をしてしまう
って矛盾から開放されて、

自分に可能性を残す動きを
いつの間にかする様になるの

面白いよね

あっ、人の行動には、
「こう感じる」も含まれるよぉ

うんうん、

自分自身が、
他人の行動を無理矢理、
自分の決めた様には
変えられないは事実
ってのむだけでよ

その代わり、

相手も自分の行動を無理矢理
相手の 決めた様には、
変えられないのも事実

そういう視点で見るとね

REALITY OF DOINGの演技
って葛藤の中で
可能性を残し合う勝負なの

お客さんの体まで揺らして、
お客さんの心をむき出しにさせる
そんなMOMENTはね
葛藤と勝負を楽しめた
アクター達にしか生み出せないのよ

*昔は「心を動かす」って言ってたんだけど、
 実は私の口癖だったんだけど、
 昨今の感情シェアと間違わせるとやばい
 (感情や想いなんて
  個人的なことをシェア出来る
  って思い込んでる集団酔い怖いもん
  SF「ハーモニー」の世界みたい)
 って感じてるのと、
 AIが証明までしてくれたから正確に表現、
 ついでに、
 「感情はアクションのバイプロダクト」も
 「感情はテイクインのバイプロダクト」
 って正確に表現しておくね 

これで、演技を使った話はおっしまい

最適を準備してそれを演じるのは
訓練を積んだアクターにも不可能なんだな

だって、人の行動や感じ方は、
誰にも無理矢理変えさせることは出来ないから
つまり、自分の望む最適に
無理矢理合わせさせることは出来ないから
って届いてくれると嬉しいわ
 

続いて、


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しゅたっ!